Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
頼経 勉; 石田 紀久
JAERI-Research 2001-053, 45 Pages, 2001/12
原研では、海洋研究のニーズ調査をもとに海中調査船用超小型原子炉(DRX,SCR)の設計検討を行ってきた。これらは一次系には自己加圧,自然循環方式を採用しており、炉心出口の流体は、低クオリティの二相流であるため運転条件によっては密度波振動を発生する可能性がある。また、舶用炉特有の船体動揺があるため、一次系循環流は直接この影響を受ける。本原子炉の安定した運転を確保するため、船体動揺を模擬できるよう改良したRETRAN-02/GRAVコードを用いて、船体動揺時の影響及び本原子炉の流動安定性について解析的に調べた。この結果、船体動揺時においてもDRX及びSCRの安定な運転が可能であるということを確認するとともに、DRXにおいて流動不安定の原因となる自励振動の発生領域を得、定格運転状態は十分安定な領域にあることを確認した。
大久保 努; X.Jiang*; 新谷 文将; 落合 政昭
JAERI-Research 98-042, 49 Pages, 1998/08
原研型受動安全炉(JPSR)の定常時及びポンプトリップ事象時の熱的な裕度を評価するため、COBRA-IV-I及びRETRAN-02/Mod3コードを用いた解析を実施した。定常時において、流体混合係数等のパラメータに関する感度解析を実施した。過渡解析に対しては、主冷却水ポンプの慣性等のパラメータに関する感度解析を実施した。計算結果によれば、定常時には大きな熱的裕度が有るが、ポンプトリップ時に対しては、炉心入口での流量低下が速いことにより、最小DNBRが非常に小さな値になる。この熱的裕度を増加させるためには、主冷却水ポンプの慣性を増加させる設計とすることが最も効果的であることを明らかにするとともに、本過渡変化における最小DNBRを増加させる方策に関する提案を行っている。
石田 紀久; 楠 剛; 落合 政昭; 八尾 敏明*; 井上 公夫*
Journal of Nuclear Science and Technology, 32(8), p.740 - 751, 1995/08
被引用回数:33 パーセンタイル:93.13(Nuclear Science & Technology)原子力船「むつ」の実験航海において、波浪による船体運動が原子炉に及ぼす影響を調べるための実験が行われた。波に対して追い波、横波及び向い波状態で航行し、プロペラ負荷変動が蒸気流量の変動を介し、原子炉出力に変動をもたらす様子の一連のデータを測定した。この時の蒸気流量の変動から原子炉出力変動までの応答特性を、熱水力解析コードRETRAN-02/GRAにより時間領域で解析した。さらに、周波数解析により、周波数応答関数を求めた。実験から、追い波では出合い波周期が15~20秒と長くなりその結果、原子炉出力が変動し荒海域(有義波高約4m)で、主機タービン回転数を一定にして運転した時には約6%の炉出力変動が得られた。蒸気流量に対し原子炉出力の応答は1次遅れ関数的に変化することが解析から明らかになった。
新谷 文将; 村尾 良夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 32(4), p.339 - 350, 1995/04
被引用回数:3 パーセンタイル:36.71(Nuclear Science & Technology)加圧器逃し弁の作動なしに負荷追従運転ができる高い負荷追従性を持った原子炉概念の実現性と必要な条件を知るために、RETRANコードを用いて、既存の2ループPWRにおける過渡解析を実施した。計算の結果、高い負荷追従性を持った原子炉は、冷却材密度反応度係数を大きくするためにケミカルシムを除去すること、体系の圧縮性を大きくするために加圧器体積を大きくすること及び炉心の線出力密度を低下させることにより実現できることが分った。更に、何ら制御系の作動なしに50%の負荷変動に追従できる原子炉は、加圧器体積を既存2ループPWRの1.5倍にする、反応度係数をケミカルシムのない状態に設定することにより実現できることを示した。また、定格出力の120%に達する過冷却事象に対しても安全であることを示した。
石田 紀久; 富合 一夫*
JAERI-M 91-226, 129 Pages, 1992/01
船体運動条件下での原子炉プラント熱水力挙動を解析できるRETRAN-02/GRAVを開発した。RETRAN-02コードはもともと一次元モデルを対象としているが、船体運動による原子炉プラント熱水力挙動への影響として、ヒービング(上下動加速度運動)、ローリング(横揺れ運動)及びピッチング(縦揺れ運動)、ならびに船体定傾斜の組合せが考慮できるよう多次元モデルへの拡張を行った。この改良したコードの機能を、これまで行われたいくつかの実験、すなわち、ヒービング状態での単相及び二相自然循環実験、ローリング状態下での単相自然循環実験、及び定傾斜状態下での単相自然循環実験について解析を行い、十分実験結果を模擬できることを確認した。実機の応用として、船体運動が原子力「むつ」炉に及ぼす影響を把握するために、ヒービング、ローリング及び定傾斜状態でのプラント挙動を解析し、「むつ」実験航海の実験海域の条件選定に役立てた。
石田 紀久; 楠 剛; 田中 義美*; 八尾 敏明*; 井上 公夫*; 落合 政昭; 原子力船「むつ」出力上昇試験プロジェクト
Proc. of the lst JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering, p.521 - 526, 1991/00
原子力船「むつ」の出力上昇試験及び実験航海時の(1)タービントリップ試験、(2)負荷増加試験、(3)前後進切換試験、(4)単ループ運転試験(実施予定)及び船体運動下での定速運転並びにこれらを船体運動を模擬出来る様改良したRETRAN-02/GRAVコードによる解析結果について述べる。「タービントリップ試験」においては、炉出力はトリップ後約3分以後に約20%(基底負荷相当)に整定し、蒸気発生器水位は一旦約7%低下した後に初期水位に戻る。「負荷増加試験」においては、負荷の20%から70%に約2.4%/秒で増加するのにつれて炉出力もこれに追随し、一次系及び二次系とも約10分後に定常状態となる。「前後進切換試験」においては負荷の急変化(70%20%(50秒)65%)に対し、炉出力及び加圧器圧力等は自動制御系の作動によりこれに追随した。加圧器水位及び蒸気発生器水位が船体運動により変動した。解析はこれらを良く模擬することが出来た。